我が家の長男(9歳)の夢は”焼き鳥屋さん”です。
ある日、「父ちゃん、おれ、いいこと思いついた」 私「なに?」
「焼き鳥の味付け、お客さんにしてもらったらいいんじゃない?いろんな味で」
私「それはダメ」 「なんで?」と逆質問
「それだったら、お前(長男)がやってる意味がない、結局 飲食店は味だよ」
それでも納得していないので「味の基本がしっかりしている店はそれをやっても
戻る味があるからいいけど、ないのにそれをやったらお客さんを馬鹿にしているよ」
それに付け加えて「でも、トッピング程度だったらOKだけどね」その時点で
長男は聞いていませんでした。・・・9歳には難しかったかなと奥さんを見ると
苦笑いしながら「今から、そんな話してもわかるわけないよ」と諭され
それでも、やっぱり 私の”焼き鳥論”を聞いてもらいたかったんです。
それから しばらくして、「最初の味見は父ちゃん してね」と言われた時
「おう」と返したあとなんとも言えず 嬉しかったです。
我彦 博行